サッカーの歴史│始まりはどこから?現在のサッカーまでの成り立ちを詳しく紹介

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世界中で最も人気のあるスポーツ「サッカー」。普段なにげなく観戦していますが、その「始まり」について考えたことはありますか?

「サッカーはいつ、どこで生まれたスポーツなのだろう?」「いつから現代のようなルールになったのか?」

実は、サッカーの歴史を紐解くと、現代のルールや組織のあり方に直結する興味深いエピソードがたくさんあります。

この記事では、古代の起源から現代サッカーが確立されるまでの流れを、ポイントを絞って解説していきます!

この記事でわかること
  • 世界各地にあった「ボールを蹴る」文化
  • サッカーが競技として確立された「1863年の革命」
  • 遊びから「プロスポーツ」へと進化した背景
  • FIFAワールドカップが世界最大の大会になった道のり
  • FIFAの本部がパリからスイスへ移った理由
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起源は諸説あり?世界中に残る「ボールを蹴る」痕跡

「サッカーの起源はどこ?」と聞かれると、実は一つの国だけに絞ることは難しいと言われています。

なぜなら、古代ヨーロッパや南米、アジアなど、世界中のあらゆる場所で「ボールを蹴る」文化の証拠が見つかっているからです。

人類は遥か昔から、本能的にボール遊びに夢中だったのかもしれません。

世界各地に残る「ボール遊び」の痕跡(こんせき)

古代の遺跡や歴史書には、現代サッカーのルーツとも言える興味深い記録が残されています。

中南米の「ウラマ」:紀元前1500年ごろのマヤ・アステカ文明などで行われていた儀式。ヨーロッパより早く「ゴム製のボール」を使い、腰や膝でボールを打つ競技でした。

古代ギリシャ・ローマの「球技」:「エピスキロス」など、手足を使ってボールを奪い合う激しい球技が存在しました。これらは市民の娯楽(ごらく)として、広く親しまれていたようです。

日本の「蹴鞠(けまり)」:勝敗を競わず、ボールを落とさないようにパスを続ける、独自の優雅な文化が育まれました。

FIFAが認定する最古の起源は「中国」

※イラストはイメージ

このように世界中に諸説ある中で、現在のサッカー界を統括するFIFA(国際サッカー連盟)は、中国の「蹴鞠(しゅうきく)」を起源として認定しています。

中国の「蹴鞠」とは:紀元前3世紀ごろ(漢の時代)、兵士の軍事訓練として行われていたものです。

認定の理由「記録に残っているものの中で、最も古いサッカーの形態である」という科学的な証拠があるため、FIFAはこれを公式なルーツとして位置づけています。

Origins - Cuju in China
The official website of the FIFA Museum in Zurich, Switzerland.
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近代サッカーの確立|1863年から始まる「競技」の歴史

さまざまなボール遊びが存在する中で、現在の「共通ルール」はどこで決まったのでしょうか? その舞台となったのは、19世紀のイギリス(イングランド)です。

1863年:ロンドンの社交場で決まった「統一ルール」

当時のイギリスでは、学校ごとにルールの内容が異なっていました。 そのため、試合をするたびにルールの解釈(かいしゃく)で揉めていたのです。

この状況を解決するため、1863年10月26日に歴史的な会議が開かれました。 場所はロンドンの「フリーメイソンズ・タバーン」です。

ここは当時、紳士(しんし)たちが集まって重要な議論を行う由緒ある「社交場」でした。この会議で、世界初のサッカー協会である「The Football Association」が設立されます。

ここで決まった最大のルールが、「ボールを持って走ることを禁止する」という内容でした。 これにより、ラグビーとサッカーが完全に別の競技として歩み始めたのです。

Freemasons Arms · 81, 82 Long Acre, London WC2E 9NG イギリス
★★★★☆ · パブ

1872年:世界初の「国際試合」が開催

ルールが統一されると、サッカーは「国と国の対決」へと発展していきます。 1872年、スコットランドのグラスゴーで、歴史的な試合が行われました。

「イングランド代表 vs スコットランド代表」という、世界初の国際公式試合です。この試合をきっかけに、サッカーの人気はさらに高まっていきました。

日時1872年11月30日
会場グラスゴー(スコットランド)
結果0-0
サッカー史上初の国際試合から150年 当時は長ズボンと帽子着用
サッカーワールドカップが開催されるなか、世界で初めてサッカーの国際試合が行われてから150年の節目を迎えました。 激しくボールを奪い合うのはイングランドとスコットランドの選手たちです。 こちらは150年前の1872年11月30日、イギリスの...

1888年:世界最古の「プロリーグ」誕生

当初、サッカーはアマチュアの紳士が楽しむ遊びでした。 しかし、労働者の間で人気が爆発すると、サッカーを仕事にする選手が現れ始めます。

1888年には、イングランドで世界初のリーグ「フットボール・リーグ(EFL)」が開幕しました。これが、現代のプロリーグの原型(げんけい)となっています。

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世界最大のスポーツへ|FIFAとワールドカップの歩み

サッカーが「世界のスポーツ」になった背景には、ワールドカップという巨大な大会の成功があります。その歴史は、数人の情熱家たちの挑戦から始まりました。

1904年:FIFAの誕生と「世界一」への情熱

1904年、フランスのパリでFIFA(国際サッカー連盟)が設立されました。

設立当初の目的は、国ごとのルールを統一し、世界規模の大会を開くことでした。

1930年:第1回ワールドカップの開催

FIFAの第3代会長ジュール・リメの強いリーダーシップにより、1930年に第1回FIFAワールドカップが開催されました。

開催地: 南米のウルグアイ

背景: 当時、ウルグアイはオリンピックで2連覇しており、世界最強とされていました

決勝では地元ウルグアイが勝利し、初代王者に輝きました。これが、世界が熱狂する物語の始まりでした。

拡大する規模と「テレビ放送」の普及

第2回、第3回と回を重ねるごとに、ワールドカップは急速に規模を拡大しました。 特に大きな転換点となったのは、テレビ放送の普及です。

1954年のスイス大会からテレビ中継が始まると、スタジアムに行けない人々もリアルタイムで試合を観戦できるようになります。

1970年メキシコ大会では初の「カラー放送」が実施され、ブラジルの伝説的選手ペレの輝かしいプレーが世界中を魅了しました。

この頃から、ワールドカップは単なるスポーツ大会を超え、地球規模の巨大なエンターテインメントへと変貌(へんぼう)を遂げていきます。

https://www.fifa.com/ja/tournaments/mens/worldcup/canadamexicousa2026/articles/world-cup-format-evolution-change-history-1930-2026-ja
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現代のワールドカップと女子サッカーの歴史

現在、ワールドカップは世界200以上の国と地域が予選に参加する、オリンピックをも凌(しの)ぐ規模のイベントになりました。

1991年からは「FIFA女子ワールドカップ」も開催されており、なでしこジャパンの活躍も記憶に新しいところでしょう。

今やサッカーは、性別や国籍(こくせき)を超え、地球上で最も多くの人が熱狂するスポーツとしての地位を確立しています。

【コラム】なぜFIFAの本部はスイスにあるの?

ここで少し、意外な歴史の裏側を紹介します。 1904年に設立された当初、FIFAの本部はフランスのパリに置かれていました。

転機となったのは、1930年代に起きた世界恐慌(せかいきょうこう)や、戦争への不安でした。組織を安定して運営することが、非常に難しい時代に突入したのです。

そこでFIFAは、1932年に拠点を移す決断を下しました。選ばれたのは、「永世中立国」であり経済的にも安定していたスイスのチューリッヒです。

サッカーという文化を政治や戦争の混乱から守り、平和に活動を続けるための賢明な判断でした。この安定した基盤があったからこそ、ワールドカップは現在まで一度も途切れることなく続いています(第二次世界大戦中の中断を除く)

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まとめ|歴史を知ればサッカーはもっと面白い

サッカーの歴史と成り立ちを振り返ってみると、以下のポイントが見えてきます。

  • ボールを蹴る楽しみは、古来より世界中の人々に共通していた
  • 1863年イギリスでフットボールアソシエーション(FA)が設立
  • 1930年困難を乗り越えて第1回W杯が開催
  • 世界規模のスポーツへと成長

私たちが普段目にしているピッチの上には、長年の歴史が詰まっています。

先人たちが守ってきたルールや、平和への願いが今のサッカーを支えているのです。

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