Jリーグや国内サッカーのファンにとって、衝撃的なニュースが飛び込んできました。
J2のヴァンフォーレ甲府に対し、国際サッカー連盟(FIFA)が今後3回にわたる新規選手登録の禁止という、極めて重い処分を科したのです 。
「一体なぜ、そんな厳しい処分が下されたのか」
「原因となった移籍金問題って、何があったのか」
「補強ができないと、クラブはこれからどうなってしまうのだろう」
多くのサポーターやサッカーファンが、このような疑問を感じているではないでしょうか。
この記事では、今回の「ヴァンフォーレ甲府に科された処分」について、以下のポイントを分かりやすく解説していきます。
- 【何が起きた?】 FIFAからヴァンフォーレ甲府に科された処分の正確な内容
- 【なぜ?】 処分の引き金となった元所属選手との「移籍金問題」の背景
- 【どうなる?】 補強禁止がクラブに与える深刻な影響と今後の見通し
- 【過去の事例】 以前、同様の処分を受けたJリーグクラブのケース
ニュースの全体像:ヴァンフォーレ甲府に科されたFIFAの「選手登録禁止処分」とは
まず、今回の問題について、何が起きたのかを整理します。
FIFAが公式発表、甲府が「登録禁止リスト」に掲載
この問題が公になったのは、2025年9月24日のことでした。
国際サッカー連盟(FIFA)が公式サイトで公開しているリストに、ヴァンフォーレ甲府の名前が掲載されたのです 。
このリストは、「金銭的問題や規則違反などにより、一時的に新規選手の登録を禁止されているクラブ」を一覧にしたものです 。
つまり、FIFAが、ヴァンフォーレ甲府に対して公式にペナルティを科したことを意味します。
処分の原因はFWジェトゥリオ選手の移籍金問題
では、なぜこのような厳しい処分が下されたのでしょうか。ヴァンフォーレ甲府は9月26日に公式声明を発表し、その原因を明らかにしました 。

原因は、2022年8月から2023年12月まで期限付き移籍で在籍していたブラジル人FWジェトゥリオ選手の移籍金を巡るトラブルです 。
ジェトゥリオ選手の移籍元であるブラジルのクラブ「トンベンセFC」との間で、移籍金の支払いについて「齟齬(そご)が生じていた」とクラブは説明しています 。
「齟齬」という言葉は、単なる「未払い」とは少しニュアンスが異なります。甲府側が支払いを一方的に拒否していたというよりは、支払うべき金額やその条件、時期などについて両クラブ間に見解の相違があり、その溝が埋まらなかった結果、問題が大きくなったことを示唆しています。
クラブ間の話し合いで解決できなかった問題が、最終的にFIFAによる「制裁」という最も重い罰にまで発展してしまったのです。
- 選手移籍契約(ヴァンフォーレ甲府 ↔ トンベンセFC)
- 移籍金支払いに関する「齟齬」発生
- クラブ間での交渉 → 決裂
- トンベンセFCがFIFAへ申し立て(推定)
- FIFAによる調査・裁定
処分の具体的な内容とクラブへの影響は?
今回の処分の「重さ」と、それが具体的にクラブにどのような影響を及ぼすのかを分析していきます。
FIFAが甲府に科した処分は、「今後3回の登録期間」における新規選手の登録禁止です 。
回数 | 時期 | 対象シーズン |
---|---|---|
1回目 | 25年 冬の移籍市場 | 2026特別シーズン |
2回目 | 26年 夏の移籍市場 | 26年-27年シーズン |
3回目 | 26年 冬の移籍市場 | 26年-27年シーズン |
表が示す通り、もし処分がこのまま覆らなければ、ヴァンフォーレ甲府は2027年の夏まで、約2年間にわたって新たな選手を獲得・登録することができません。

過去の事例:ジュビロ磐田の補強禁止処分
JリーグのクラブがFIFAから同様の処分を受けるのは、これが初めてではありません。2022年には、ジュビロ磐田が補強禁止処分を受けています。
磐田のケースでは、2021年に加入したFWファビアン・ゴンザレス選手が、磐田と契約する前にタイのクラブとも契約を交わしていたという「二重契約」問題が原因でした。
この問題により、磐田は「2回の登録期間」における新規選手登録の禁止という処分を科されました。今回の甲府の「3回」という処分は、この磐田の事例よりもさらに重いものであることが分かります。
この種の処分がもたらす影響は、クラブだけでなく、選手のキャリアにも影響を及ぼします。
磐田の処分が下された当時、東京国際大学に所属していたFW師岡柊生選手は、すでに磐田への加入が内定していましたが、この処分の影響で仮契約を解除せざるを得なくなりました。

甲府はすでに、日本体育大学のMF米陀大洋(よねだ たいよう)選手や城西大学のDF福元竣(ふくもと しゅん)選手など、複数の大学生選手の2026年シーズンからの加入内定を発表しています。
記事のまとめ
ヴァンフォーレ甲府は公式サイトで声明を発表し、ファン・サポーターや関係者に対して謝罪するとともに、今後の対応について次のように述べています。
「クラブと致しましては、引き続き、本件の早期解決に向けて、トンベンセFCと調整を図って参りますので、ご理解を賜りたくお願い申し上げます」
クラブは、原因となったトンベンセFCとの交渉を継続し、「早期解決」を目指す方針です。
この「早期解決」の最も直接的な方法は、相手クラブが主張する移籍金を支払い、金銭的な問題を解消することでしょう。
しかし、金銭問題の解決が、必ずしもFIFAが下した処分の即時撤回につながるとは限らないという点には注意が必要です。
ヴァンフォーレ甲府の補強禁止問題・重要ポイント
この記事で解説してきた内容の要点を、最後に箇条書きでまとめます。
原因: 元所属FWジェトゥリオ選手の移籍金を巡る、ブラジルのクラブ「トンベンセFC」との金銭トラブルが発端です 。
処分内容: FIFAから、今後3回の選手登録期間(2027年夏までのおよそ2年間)、新規選手の登録を禁止されるという厳しい処分が科されました 。
影響:チームの戦力に影響を及ぼすことはもちろん、すでに加入が内定している選手のキャリアにも影響が及ぶ可能性があります。
過去の事例: 2022年にジュビロ磐田も二重契約問題で同様の処分を受け、2回の登録期間で補強ができませんでした 。
今後: クラブは相手クラブとの交渉による「早期解決」を目指していますが、一度下された処分がすぐに撤回されるかは不透明な状況です 。
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